フリーランスから社員に!?社員デザイナーの10の強みとメリット
フリーランスデザイナーの中には「社員に戻りたい」と悩んでいる方もいらっしゃると思います。会社員から起業し、フリーランスを経て、また会社員に戻る、そういったキャリアの方は珍しくありません。縁を大切にしている方は、出戻りのように、起業前に勤めていた会社に復帰するケースもよく耳にします。
フリーランスデザイナーに比べて、会社員デザイナーの強みとメリットは以下の10個を上げることができます。
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<社員デザイナーの強みとメリット>
- 組織のワークフローを経験できる
- 会社独自の案件を経験できる
- 組織の知識を蓄えられる
- 社内コミュニケーションを突き詰められる
- リズム感と季節感が手に入る
- デザイン作業に集中できる
- 一般的感覚を調整できる
- メンバーとの一体感を味わえる
- 異動で違う職種を経験できる
- 自分を律しやすい
デザイナーというのは、転職をしやすい職種です。それは、社員から社員だけでなく、フリーランスから社員も同じことが言えます。会社に所属して、また、フリーランスになって、また会社といったキャリア展開も可能です。
では、上記に挙げた会社員デザイナーの10の強みとメリットを解説していきたいと思います。
メリット1.組織のワークフローを経験できる
会社独自のワークフローに組み込まれ、そのワークフローに体質を合わせる癖が身に付きます。社員デザイナーは、その会社のデザイナーであり、その会社の体質に合わせなければ、仕事を円滑に行うことができません。
フリーランスのデザイナーで、自分がディレクションから制作までを行う場合は、自分の仕事のスタイルをクライアントに合わせるだけで良いでしょう。外注の場合は、1案件我慢すれば、もうその会社とは付き合わないくても良いという選択を取ることができます。
しかしながら、社員デザイナーはその会社との折り合いを付けなければいけません。1つのワークスタイルに深く向き合うことは、フリーランスにはできないメリットだと言えます。会社員としての責任も自分の力を高めることに大変良い影響を与えてくれるでしょう。
メリット2.会社独自の案件を経験できる
会社は会社独自のコネクションがあります。デザイン案件も会社の色合いに特徴があります。自分自身がフリーランスの時には手繰り寄せることのできない案件を、社員になることで体験することができるのです。
やりたい案件を一定期間行うために、社員デザイナーになるのも良いかもしれません。ディレクションや納品後の打ち上げを通して、繋がりたい業界のキーパーソンと人脈を作ることもできるでしょう。会社に社員として貢献し、後を濁さずに去るという選択も、とても良いキャリアの築き方と言えます。
メリット3.組織の知識を蓄えられる
「組織の知識」というのは、その会社での専門性を多方面から確かめられるということです。通販会社のデザイナーになれば、健康に関するトレンドを掴むことができるでしょう。通販会社のデザイン部署以外の様々な部署の流れやどういう風に利益を出しているのか、アンテナを貼れば、得られるものはたくさんあります。
組織内の知識をがんがん吸収すれば、その組織に居ようが、次の舞台に行こうが、あなたは、ぐーんと成長することができます。「会社に使われる」という意識ではなく、「会社を使い倒す」という意識を持てば、あらゆる情報が知的財産になっていきます。
メリット4.社内コミュニケーションを突き詰められる
これはとっても重要なことで、フリーランスというのは、社内コミュニケーションのスキルを培うことはできません。クライアントとのヒアリングやディレクションのコミュニケーションと社内の上司・同僚・部下とのコミュニケーションは、本質がかなり違います。
世代間の価値観の多様化により、相互理解が難しくなり、社内のコミュニケーションに悩んでいる企業は少なくありません。そして、デザイナーとしても、社会人としても、ここに「生きる隙」があります。
社員になれば、コーチング、カウンセリング、傾聴、モチベーションアップなど、あらゆるのノウハウを日々トライ&エラーできます。社内コミュニケーションを突き詰められる環境は、フリーランスでは手に入らない絶対的なメリットと言えます。
メリット5.リズム感と季節感が手に入る
フリーランスは受注なら案件ごとに仕事を進めますし、コンテンツビジネスなら一気に収益が安定するまで作り続けるなど、作業のリズムが非常に不安定です。パソコンを開けば、作業ができてしまうため24時間オンモードになって気が休まらないというフリーランサーの声もよく聞きます。
しかし、会社員となれば、決まった時刻に出勤し、決まった時間に仕事を終えることができます。多少の残業や繁忙期はもちろんありますが、フリーランスと比べると、非常にリズム感があります。
日々のリズム感があり、年間の見立てもしやすいので、季節感もしっかり感じることができます。季節感をしっかり感じることは、1つ1つの感覚を深く味わう余裕みたいなもので、デザイナーとしては、とても大切にしたい部分でもあります。
ずっとフリーランスのデザイナーをしている方は、会社に入ることで、そうしたリズム感や季節感を取り戻すことができます。「社員⇔フリーランス」の循環型のワークスタイルは、定期的に凝り固まったものをデトックスし、リフレッシュできるという意味では、良いキャリアプランと言えます。
メリット6.デザイン作業に集中できる
フリーランスは、確定申告に然り、請求書に然り、あらゆる業務を一人で行います。もちろん、外注に事務や経理を任せることもできますが、そういった選択すらも自分で決めていかなければなりません。
時代の変化がスピーディーな中で、仕事におけるすべてのことを考えながら過ごすフリーランスは、心や頭が疲れやすいのは事実です。会社員デザイナーであれば、シンプルにデザイン業務に没頭することも可能です。
シンプルにデザインが好きな人は、企業選びや業務選びをきちんと行えば、デザインに一点集中することができます。デザイナーとして急速に力を付けたい場合は、社員デザイナーのメリットも大きいです。
メリット7.一般的感覚を調整できる
これは経験論なのですが、一度も会社員をしたことがないフリーランサーは、やはり、サラリーマン社会に関するリテラシーを持ち合わせていないので、一般社会の中での耐性というのは弱いように思います。
また、フリーランスをずっとしていると、そういった会社の中で働く人たちの感覚というものを読み取りづらくなります。会社員デザイナーになることで一般的な感覚を微調整し、社会的な存在として、どんな相手ともやり合えるようになれるのは、今後の人生をとても有意義にしてくれるでしょう。
メリット8.メンバーとの一体感を味わえる
組織内人間どうしの一体感、特に、デザイン業務は「案件」ごとにチームを組んで、達成感を味わえます。組織内の人間どうしの結びつきならではの一体感はやはりフリーランスでは味わえません。
メリット9.異動で違う職種を経験できる
企業によりけりですが、デザイナーで就職し、別の部署に異動し、違ったキャリアを磨くこともできます。スキルを複数持つことで、そのスキルを掛け算することができれば、社会人としてかなりの個性を発揮した存在になります。
今はデザイナーとしてだけでやっていきたいと思っている方も、「デザイナーで入社し、違うキャリアにシフトする」という視野を持っておくと、会社選びもより違ってくるでしょう。
メリット10.自分を律しやすい
周りに人がいる、ちゃんとしたオフィスの中にいる、それだけで自分を律することができます。自由というのは一見とても楽そうに見えますが、四六時中毎秒毎秒、自由の選択を迫られていることを意味します。
気にしがちな性格の人は、自分がだらしないことに自己否定感を募らせたり、アクシデントでペースが乱されてモチベーションを失ったり、神経をすり減らしてしまいます。これでは、脳のパフォーマンスを最大化できません。
フリーランスの場合は、作業の始まりと終わりを明確に区切って、思考をシンプルにしたり、そもそも変動することに気にならないような体質を育てる必要があります。
会社が始まりと終わりを決め、それに乗っかることができれば、作業はサクサク進みます。あとは、社風や特徴次第になるでしょう。
最後に:いろんな働き方を味わうのはデザイナーにとっても良いこと
今回は社員デザイナーの強みとメリットについて解説してきました。デザイナーといのは、パターンやノウハウあれど、案件ごとにオリジナルのものを作っていくことになります。その都度、大喜利をするのと同じなのですが、要はどんな場所でも大喜利がうまくなると、自分が自分で心強いと思えるようになりますよね。
どんな場所でも生きていけるという実感を育てるのは、専門職の方にとっては非常に大切です。ぜひ、今回の記事も参考にフリーランスの方も、社員デザイナー転職を視野の1つとして考えてみて下さい。
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