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現役デザイナーに聞いた!グラフィックデザイナーになるには&キャリアパスについて!(3/3)
COLUMN 2019.2.04

現役デザイナーに聞いた!グラフィックデザイナーになるには&キャリアパスについて!(3/3)

全3回でお届けしてきた現役のグラフィックデザイナーへのインタビュー記事も今回で最終回です。最後にお聞きしたのはグラフィックデザイナーを目指す方達へのアドバイスとグラフィックデザイナーのキャリアパスについてです!

グラフィックデザイナーになるには

今、グラフィックデザイナーを目指す方には、どこでどんな勉強をすることを勧めますか?

まずは基本的な美術の技術、なかでもデッサン力が非常に重要です。デッサンは基本中の基本です。繰り返しデッサンを描くことで美術に必要な様々な技術を体得できます。とくにグラフィックデザイナーに必要な「観察力」を養うことができます。例えばりんごをデッサンするとして、りんごに当たる光源の距離、角度、光の色で硬さの見え方が違ってきます。これをしっかりと観察して頭と手をフルにつかって紙の上にりんごの硬さを描きます。頭の中でりんごの硬さを言語化しながら描けるようになれればベストです。物事を観察するということは理解につながります。理解するということは言語化できます。言語化できるということはグラフィックに置き換えても他人に意図を伝える事ができる、という事です。そのため、デッサン力がグラフィックデザイナーに必要な技術となっています。最近では大人向けのデッサン教室なども流行っています。現役のデザイナーが復習をかねて通うこともあるそうです。しかし、本格的にデッサン力を磨く場合は画塾や美術予備校に通うべきでしょう。 

そもそもグラフィックデザイナーになるためには美術大学か専門学校に通う必要があります。例えば、広告プロダクションにグラフィックデザイナーとして就職を志望した場合、デジタルハリウッド大学、桑沢デザイン研究所などの有名デザイン専門学校や美術大学を卒業したほうが有利です。それはデッサン力がはじめとしたグラフィックデザインの基礎をしっかりしていること、実践形式でグラフィックデザインを学んできた事が評価されやすいからです。広告の場合は写真のレタッチ修正などPhotoshopのスキルがあると歓迎されます。美術大学と一部の専門学校では実技試験でデッサンがあります。特に、東京芸術大学、多摩美術大学、武蔵野美術大学、女子美術大学などは入学試験が難関な事で有名です。そのためにもデッサン力は必要となってきます。 

超難関試験をくぐり抜け美術大学でグラフィックデザインの技術を学ぶ事がグラフィックデザイナーへの最短コース、とは言いきれません。美術大学や専門学校の授業でグラフィックデザインの技術を学ぶことができます。特に美術大学や一部有名専門学校では「バウハウス」までさかのぼりデザインの理論を学ぶ事も可能です。しかし、日々発展していくデザインの技術、最新トレンド、は自分で学び身につけていかなければなりません。さらに、現在のグラフィックデザインは経済・マーケティングと密接な関係にあります。これらの座学についてもカリキュラムになければ学んでおく必要があります。在学中から最新の情報やデザインを自分で収集し習得するように意識してください。自分の好きなデザインではないからと思わずに、様々なデザインに触れることもポイントです。そして、できるだけ自分のデザインを発信してください。今はSNS、ネットを使って自分のデザインを公開できます。ネットでは作品に対する反応がダイレクトなので、自分のデザインを客観視できるようになるといったメリットがあります。

中途で就職することもできる?素人でも就職できる?

残念ながら未経験者を採用するケースはほとんどありません。中途採用の場合、「実務経験1年以上」が条件になることが多いです。どんなデザインを制作するにしても基礎的なデッサン力、PhotoshopやIllustratorなどのデザインソフトでデザインできるスキルがなければデザイン関連の会社に就職するのは難しいでしょう。さらに、印刷物を扱う場合になると紙やインキの特性、印刷機の知識も最低限知っておかなければなりません。全くの未経験の場合は美術大学、専門学校をスタート地点に設定しましょう。

グラフィックデザイナーの長期キャリアとは

グラフィックデザイナーのキャリアの広がりは?

キャリアパスの前に少しだけグラフィックデザイナーの給与のお話をします。チーフデザイナーなら月額35-36万円、アートディレクターで月額40-50万円くらいのイメージです。給与が一定の水準までいくと独立して自分で事務所を持つという人もいらっしゃいます。また、結婚・出産を機会に独立、フリーランスとして子育てしながらグラフィックデザイナーをつづけている方もいます。事務所を作るにしても、フリーランスになる場合でも、働いている間に仕事のつながりを作っておくことが前提です。子育てしながらフリーになった方は前職の仕事の一部を受注していました。独立すれば裁量次第で「労働時間が半分、収入2倍」も可能です。ただし、独立すると当然ながら全ての責任は自分次第になります。 

独立するにあたって必要なスキルは?

アートディレクション、編集、イラスト制作、等の幅広いスキルを身に付けておくとどんな案件にも柔軟に対応できます。デザインの技術は当然として、クライアントへの営業力、交渉力、クライアントのニーズをつかむ力が必要です。また、マーケティングの知識を深めてデザインに反映させる能力を磨く事は、デザイン以外の強みや個性を出すことにつながります。独立してデザイン業界での競争を勝ち上がっていく上では重要なスキルのひとつです。 

フリーランスでも仕事はとれるもの?

クラウドソーシングサイトが活発になっていて、登録すれば簡単にフリーランスとして仕事を受注できる環境が手に入ります。しかし、簡単故に利用しているフリーランスかなり多く、競争が激しいという現実があります。クラウドソーシングサービスで安定して受注しているフリーランスは1日に10件以上の提案をしていると聞いた事があります。あくまで提案なので、採用されなければその仕事に価値はありません。フリーランスとして安定して収入を得るには、定期的に発注をしてくれる自分の顧客を作ることです。クラウドソーシングで仕事を受注出来た場合には、納品してそこで関係が終わりにならないように、継続して仕事を発注してもらえるような関係を構築することが大事です。経験談ですが、良い関係を築けたお客様は、新しい良いお客様を紹介してくれます。ひとつひとつの仕事に誠意をもって取り組めばフリーランスでも継続的に仕事を受注することは難しい事ではないでしょう。 

Webデザインなどへの転職もできる?

デザインと名前がついているのでWebデザインとグラフィックデザインは混同されがちですが、必要なスキルは少し異なります。PCが理解できる言語でコードを記述してWebデザインは制作されます。Webデザイナーにはこのコーディングの技術が必要です。また、Webデザインはコードの制約の中でデザインを行っていくので、グラフィックデザインほど、自由度はありません。実際にグラフィックデザインからWebデザインにキャリアチェンジする人はいます。ただし、グラフィックデザインの延長線上にあるキャリアではなく、自分自身でWebデザインの勉強をしていく必要があります。また、昨今は「UI/UXデザイナー」の需要が高まっています。UI/UXデザイナーは「ユーザーに最高の体験もたらすためにインタフェースを設計」するデザイナーです。Webデザイナーから、このUIデザイナーにキャリアチェンジする方もいます。


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